桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫) 読後感が最悪な小説というので読んでみたけど、そうやって構えて読んじゃったのがいけなかったかなあ、結局のところはシビアな環境下にある少女たちに萌えるお話だったりしたので、そういうのならV.C.アンドリュースでも読めばいいんじゃねえの、と思ったりした。ただ、普段から「かわいいは正義!」だの「世界は女の子ふたりで廻っている」だのと言っている僕らにとっては、このお話の「ロリポップでは戦えない」というごく当たり前すぎるメッセージが、少し冷や水的に働かなくもない。まあそういう意味でも、もうちょっと年齢層高めの文体で読みたかった作品ではあるかな。(どうでもいいけどこの作者、「スウィング」っていう動詞を誤解してるんじゃないか?)