入江喜和「昭和の男」(1)

昭和の男(1) (モーニング KC) 昭和世代の頑固爺さんと21世紀的ダメ父を主役に据えたモーニングの中期連載が単行本化。登場人物たちが脇役に至るまで存在感豊かで素晴らしいうえ、もうとにかくこのバレエダンサーくずれのダメ父! が本当にダメすぎて読んでて鬱々、「敷居の住人」に通じるものさえ感じた。来月発売される2巻収録分(完結)なんかは泣きそうになるほど鬱展開が続いたのに、それでいて綺麗にまとめちゃうんだもんなあ。最近、モーニングはつまらなくなったととみに言われるけれど、こういう漫画が載るようならまだまだ大丈夫なんじゃないのかね。ちなみに地味に人気があったみたいで、品薄ぽい。
ちなみに作者さんは新井英樹(「ザ・ワールド・イズ・マイン」他)の嫁さんだそうで、世の中すごい夫婦が多い。