『奇談』

実はすでに公開初日に観ている『奇談』の感想がなんか書けないのでちょっと困った。まあ書けない原因は原作の『生命の木』を読んでいないから(まあ僕は諸星大二郎の積極的な読者ではないので)というのは明らかなんだけども、うーん、まあ、たとえば、今まで藤澤恵麻さんを人に説明するシチュエーションでは「えーと、『天花』っていうドラマに出てたモデルさんでね」「ああ、低視聴率」としょんぼりするのがお決まりだったわけですけど、そんな藤澤ファンでも、我々はここに『奇談』を得た! と高らかに宣言したくなるくらいによく出来た映画だったように僕は思いましたよ。布団の中で語りかける藤澤さんのかわいさは異常で、劇場に来てたのは諸星大二郎ファンっぽいおっさんばっかりでしたが、おっさんたちもあの藤澤さんの魅力には陥落したのではないか。ああ、ただ、扱ってるテーマがテーマ(キリスト教の異端)なんで、「『奇談』の藤澤恵麻」と呼ばれるのもわりと微妙だったりもするんですけどねー。阿部寛がそう呼ばれることは無いとしてもね、藤澤さんは映画初出演・初主演作品だしね。
そういえば諸星ファンの友達からしても映画自体わりといい出来みたいですよ。短すぎる原作を伸ばした分、やっぱりツッコミどころはあるにしても、そのつじつま合わせをしたくなるくらいには原作の雰囲気が出てるらしく。