『奈緒子』観た

ロボコン』『さよならみどりちゃん』で知られる古厩智之監督の新作。冒頭、藤本七海さん(子役)の顔アップから始めたかと思えば、いきなり着衣のまま海に落とすなどしているので、ああ、この監督は相変わらず変態なのだなあ……とうれしく思ったのですが、時間が進むにつれ、なんだかフツーのスポ根映画になってしまい若干の食い足りなさがありました。
これは十中八九、「『奈緒子』では奈緒子は駅伝をしない(!)」という僕にとっても驚きであった事実が、古厩監督の気力を殺いでしまったからなのでは? メインとなる駅伝シーンでは雄介(三浦春馬)が全力疾走しっぱなしになるため、奈緒子(上野樹里)の出番が少なすぎてどうにも……。ストーリー的にいっても雄介と奈緒子の確執が要なのだから、いっそのこともっと大胆に、奈緒子が雄介にタスキをつなぐなどすればよかったのにね。
アイドル映画の雄にアイドルを撮らせなくてどうする! という映画でした。