イブニングを買った

清原なつの『パラダイスアベニュー』が久しぶりに載るらしいので、って、これ最終回じゃんすか! いやー厳しい。確かにイブニングの読者層とはまったく合ってなかったと思うけどさあ、僕みたいにこれ読んで清原なつのの既刊を全部(今買えるやつはね)揃えた人間とかもいるわけでさ。僕、ハマりすぎて清原特集の『ぱふ』(1983年9月号)まで買っちゃったもん。……うーん、面白いけどなー。第四話で終了じゃ単行本化も怪しいんじゃないか。まあベテランさんだからどっかから出るかな?
清原なつのの何が好きかって、ものすごく突き放した感じがするところね。でも、しっかり観てる。たとえば、とり・みきも解説で言ってるSF系作品での残酷な神の視点みたいなね、あと、この人ってフェミっぽいのもわりと描いてるんだけど、そこでも、何と言うかなあ、社会に対して猛抗議! とかじゃないんだよね。怒りとか悲しみとか諦めとか諸々を静かにたたえて、ただじっと斜め後ろから見つめるのみ、っていうかね。はっきり言ってそういうのが一番クるんです。実はこの人、薬剤師資格持ってて、さらに大学で研究もしてるらしく、あー理系の研究の場って揺るぎない男社会だもんねえ、とかそういうことも感じたりもしますですね。いや話が逸れた。結局、清原なつのって、絵柄も手伝ってかすごくソフィスティケートされた話を作るんよね。でもそれはクールっていうのとはちょっと違って、感情はしっかり通ってる、ほらそんな漫画が魅力的じゃないわけないじゃない! とかなんとか。